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アパート外壁塗装の費用相場|建物規模別の目安と注意点
2025年08月15日(金)
株式会社リノデクション/プロタイムズ蓮田店のスタッフブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
アパート外壁塗装は、外観の美しさや耐久性を維持するだけでなく、入居者の満足度や空室率にも影響する重要なメンテナンスです。
しかし、実際に見積もりを取ってみると業者ごとの金額差が大きく「どれが適正価格なのか分からない」というオーナー様は少なくありません。さらに、アパート特有の追加工事や入居者対応の費用が見積もりに含まれているかどうかで、最終的な総額が大きく変わります。
今回のお役立ちコラムでは、延べ床面積や塗料の種類による費用目安、アパートならではの追加費用やコスト削減のポイント、入居者への配慮まで、失敗しないための具体策を解説します。
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目次
アパート外壁塗装の費用相場と算出方法
アパートの外壁塗装費用は、延べ床面積・塗装面積・塗料のグレード・付帯部の有無など複数の要素で決まります。算出の基本を理解すれば、見積もり金額が適正かどうかを判断しやすくなります。
特にアパートは戸建てに比べて外壁面積が大きく、共用部や鉄部の塗装など追加工事が発生しやすいため、単純な「坪単価」だけで比較すると見誤るリスクがあります。
延べ床面積と塗装面積の計算方法
費用の基礎となるのは「塗装面積」です。
①延べ床面積(各階の床面積合計)×外壁係数(1.1〜1.4程度)=外壁面積
②外壁面積×塗料の単価=塗装費用の基礎
項目 | 内容 | 注意点 |
延べ床面積 | 各階の床面積の合計 | 測定は固定資産台帳や設計図面を活用 |
外壁係数 | 1.1〜1.4 | 凹凸が多い建物やバルコニーが多い場合は高め |
塗装面積 | 延べ床面積×外壁係数 | 実測値での確認が望ましい |
付帯部面積 | 手すり、共用廊下、バルコニー等 | 見積もりで別項目になっているか要確認 |
塗料グレード別の相場(シリコン・フッ素・無機)
塗料は耐久性や機能性によって価格が異なります。耐久性が高い塗料は初期費用こそ高くなりますが、長期的には塗り替え回数を減らせるため総コストを抑えられます。
塗料種類 | 耐用年数の目安 | 単価(1㎡あたり) | 特徴 |
シリコン塗料 | 8〜12年 | 2,500〜3,500円 | コストと性能のバランスが良く、賃貸物件でも採用例多数 |
フッ素塗料 | 12〜15年 | 3,500〜5,000円 | 高耐久で色あせに強く、メンテナンス周期を延ばせる |
無機塗料 | 15〜20年 | 4,000〜5,500円 | 最も耐久性が高く、再塗装回数を大幅に削減可能 |
ポイント
- 長期的に見ると、フッ素や無機塗料の方が30年トータルコストで有利になるケースが多い
- 耐候性や防汚性など、立地や外壁材との相性も考慮することが重要
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アパートならではの追加費用と注意点
アパートは戸建てと異なり、構造や設備の関係で付帯工事や共用部工事が多く、追加費用が発生しやすいのが特徴です。塗装面積が広いだけでなく、鉄部や共用部の防水、駐車場・通路の養生など、オーナー視点で見落としがちなポイントが多くあります。
これらを事前に把握しておくことで、見積もりの精度を高め、予算超過を防げます。
鉄部塗装・共用部防水の追加費用
アパートには外階段・手すり・外廊下などの鉄部が多く存在し、雨風にさらされることでサビが発生しやすくなります。サビは放置すると腐食を進行させ、安全性を損なうため、必ずケレン(サビ落とし)と防錆塗装が必要です。
また、共用廊下やバルコニーの防水工事も外壁塗装と同時に行うことで、雨漏りリスクを低減できます。防水工事にはウレタン防水やFRP防水などがあり、耐用年数や費用が異なります。
工事項目 | 単価目安(1㎡あたり) | 耐用年数 | 備考 |
鉄部塗装(ケレン+防錆塗装) | 2,000〜4,000円 | 5〜8年 | 階段・手すり・フェンスなど |
共用廊下防水(ウレタン塗膜防水) | 4,000〜6,000円 | 10〜12年 | バルコニー・外廊下に多い |
FRP防水(ガラス繊維強化プラスチック) | 5,000〜7,000円 | 12〜15年 | 耐摩耗性に優れ、共用廊下向き |
ポイント
- 鉄部のサビは早期対応が安価、進行後は部材交換で数十万円規模になることも
- 防水工事は外壁塗装と同時施工で足場を共用でき、コスト圧縮が可能
駐車場・通路の養生や足場組みの工夫
計画的なメンテナンスと発注方法の工夫で、アパート外壁塗装のコストは大きく変わります。
- 養生(ビニールシート・防護柵)は塗料の飛散防止や事故防止に必須
- 入居者の車両移動や工事エリアの通行制限は事前告知とスケジュール調整が不可欠
- 通路確保のための仮設通路設置や、高さ制限のある駐車場での特殊足場設置は追加費用の原因に
項目 | 内容 | 追加費用目安 |
養生費用 | ビニールシート・防護柵設置 | 数千円〜数万円(規模により変動) |
駐車場車両移動 | 入居者との調整、臨時駐車場手配 | 数万円〜(台数・期間次第) |
特殊足場 | 高さ制限や狭小地での設置 | 5〜15万円程度 |
仮設通路 | 工事エリア通行確保用 | 3〜10万円程度 |
注意点
- 養生や足場組みの計画を怠ると、入居者トラブルや工期延長につながる
- 特に満室稼働中のアパートでは、工事説明会や文書配布での丁寧な事前案内が必須
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費用を抑えるためのポイント
アパートの外壁塗装は1回あたり数百万円規模の工事になることもありますが、計画的なメンテナンスと発注の工夫で総コストを数十万円〜数百万円単位で削減できます。
ここでは、効果の高い3つの方法を解説します。
長期耐久塗料でのメンテナンス回数削減
耐用年数が長い塗料(フッ素・無機)を選ぶことで、塗り替えの回数を減らし、長期的な出費を抑えられます。
例えば、30年間での塗装回数と総額を比較すると以下のようになります(延べ床面積300㎡・足場費20万円/回含む/相場単価で算出)。
塗料種類 | 耐用年数 | 30年間の施工回数 | 1回あたり費用 | 30年間の総額 |
シリコン | 10年 | 3回 | 約240万円 | 約720万円 |
フッ素 | 15年 | 2回 | 約300万円 | 約600万円 |
無機 | 18年 | 2回 | 約330万円 | 約660万円 |
ポイント
- 短期的にはシリコン塗料が安く見えますが、長期的にはフッ素や無機のほうが総額を抑えられる場合が多い
- 耐用年数が長いほど、工事の回数・足場費用も減るため、オーナー負担が軽減
防水工事や屋根塗装との同時施工
足場設置費は15〜25万円程度かかりますが、外壁塗装と同時に屋根塗装・防水工事を行えば足場を共用でき、20〜30万円の削減が可能です。
同時施工のメリット
- 足場費用が1回分で済む
- 工期が短縮でき、入居者への影響も最小限
- 外壁・屋根・防水の劣化サイクルを揃えられる
事例
- 外壁塗装のみ:200万円+足場20万円
- 外壁+屋根同時施工:外壁200万円+屋根60万円+足場20万円=280万円
→別々施工の場合は外壁220万円+屋根80万円=合計300万円となり、同時施工で20万円削減
施工時期の調整で割引活用
外壁塗装の繁忙期は春(4〜5月)と秋(9〜10月)。この時期は依頼が集中しやすく、価格交渉も難しくなります。
一方、冬(12〜2月)や真夏(7〜8月)は依頼が少ないため、業者によっては5〜10%の割引を設定していることがあります。
時期 | 特徴 | 割引目安 | 注意点 |
春・秋(繁忙期) | 気候安定・工事最適 | ほぼなし | 予約取りづらい |
夏・冬(閑散期) | 依頼少なく割引多め | 5〜10% | 天候・気温で工期延長の可能性 |
注意点
- 夏場は高温・冬場は低温で塗料の乾燥時間が変わるため、工期延長リスクを考慮
- 割引の条件や期間は業者によって異なるため、事前確認が必須
入居者対応と工事スケジュール
アパートの外壁塗装では、工事による騒音や塗料臭、通行制限などが入居者の生活に直接影響します。対応を怠ると、退去やクレームにつながり、収益に悪影響を及ぼします。
そのため、事前案内・工事中の配慮・トラブル発生時の即時対応までを計画的に行うことが重要です。
工事案内と説明方法
着工前には、必ず工事案内文(通知書)を作成して各戸に配布します。内容には以下を盛り込みましょう。
工事案内文に記載すべき項目
- 工事名称(例:外壁塗装工事、共用部防水工事)
- 工事期間(開始日〜終了日)と予備日
- 作業時間帯(例:9:00〜17:00)
- 工事中の制限事項(通行止め区間、駐車場利用制限など)
- 騒音・臭気が発生する作業日程(高圧洗浄日、塗装日など)
- 緊急連絡先(管理会社・施工業者)
配布時の工夫
- 管理会社やオーナーと施工業者の連名で配布すると信頼感が増す
- A4カラー印刷で図や日程表を入れ、直感的にわかるようにする
- 集合ポスト投函+共用部掲示板への掲示を併用
プラス対応
入居者への説明会を簡単に実施する(希望者のみ参加型)と、質問や不安を解消でき、クレーム発生率を下げられます。
騒音・塗料臭対策とトラブル防止策
騒音対策
外壁塗装では、高圧洗浄やケレン作業などの大きな騒音を伴う工程があります。これらは午前9時〜午後5時の時間帯に限定し、早朝や夜間、週末の作業は避けることが望ましいです。また、騒音が発生する日は事前案内文に明記し、入居者が生活スケジュールを調整できるよう配慮します。
塗料臭対策
塗料の臭気は入居者の生活環境に直結します。可能であれば低臭タイプの水性塗料を採用し、耐候性や防汚性も事前に確認します。施工時は各戸の窓や換気口を養生し、必要に応じて一時的な換気時間を設けることで、室内への臭気流入を抑えられます。
さらに、共用部は工事後に送風機や扇風機を使い、臭気を早く排出させることが有効です。
トラブル防止策
アパートの外壁塗装では、工事中に予期せぬクレームが発生することがあります。特に多いのは以下の3つです。
- 洗濯物が干せない→洗濯制限期間を事前に周知
- 車や荷物に塗料が付着→車両カバーや全面養生を徹底
- 塗料臭で体調不良→作業時間の短縮や低臭塗料への変更を提案
また、緊急時には即日対応を徹底し、対応の様子や現場写真を記録してオーナーへ経過報告を行う体制を整えておくことが重要です。こうした配慮が、入居者満足度の維持やトラブルの長期化防止につながります。
FAQ|よくある質問
Q1.工事期間中も入居者は生活できますか?
A.可能ですが、一時的な騒音や通行制限があります。事前告知と配慮が大切です。
Q2.外壁塗装の工期はどのくらいかかりますか?
A.規模にもよりますが、2〜3階建て20〜30戸規模で2〜3週間程度です。
Q3.賃貸物件の場合、補助金は使えますか?
A.断熱塗料や遮熱塗料を使用する場合、省エネ関連の補助金が適用されることがあります。
リノデクションで叶えるアパート外壁塗装の安心と適正価格
アパートの外壁塗装は、戸建て以上に計画性と業者選びが重要です。
株式会社リノデクション/プロタイムズ蓮田店では、延べ床面積・塗料グレード・追加工事の有無を明確にした見積もりを提示し、オーナー様のコスト負担を軽減するご提案を行います。
さらに、入居者への事前説明や工事中の配慮も徹底し、トラブルを未然に防ぎます。
ご相談は、
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・ショールーム来店
から承ります。空室対策や資産価値向上のためにも、外壁の劣化が進む前のご相談をおすすめします。
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