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屋根と外壁の塗装は同時に行うのがいい？メリット・デメリットや施工注意点を簡単解説★

2024年02月13日(火)

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塗装工事と言えば、外壁だけでなく屋根の塗装工事も重要な工事です。屋根も外壁も種類によって塗装が必要かどうかは異なりますが、どちらも塗装が必要な場合には、屋根と外壁を同時に施工してしまうという方法もあるのをご存じでしょうか。この記事では同時施工のメリットや、知っておくべきデメリットなどをご紹介します。

1 塗装工事はなぜ必要？
- - 1.0.1 塗料の耐用年数
  - 1.0.2 屋根・外壁の劣化状況のチェック方法
    - 1.0.2.1 ●屋根の劣化症状
    - 1.0.2.2 ●外壁の劣化症状
- 1.1 屋根と外壁を同時に塗装するメリット・デメリット

塗装工事はなぜ必要？

屋根や外壁は種類によって、表面に塗料が塗られています。塗料を塗るのには様々な理由がありますが、コンクリートなど素材自体に防水性能がない場合に塗料によって外壁の防水性を保つこと、外部からの紫外線などから外壁材を守ること、断熱性を高めることなどが主な目的です。

塗料にはシリコン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂などの種類がありますが、それぞれに耐用年数が決められており、長く使用していると徐々に劣化して撥水機能の低下や表面のひび割れや剥がれなどが起ります。塗り替えは、劣化した塗膜の機能を回復させ、防水性や断熱性を高めるためにとても重要な工事です。

塗料の耐用年数

＜塗料と耐用年数の目安＞
塗料の種類	耐用年数の目安
ウレタン樹脂塗料	7～10年
シリコン樹脂塗料	10～13年
ラジカル制御型塗料	10～15年
フッ素樹脂塗料	15～20年
光触媒塗料	15～20年
遮熱系塗料	15～20年

塗料が同じなら塗り替えをすべきタイミングも同じかというとそんなことはなく、普段の手入れをどの程度していたか、日が当たりやすいか、海が近いか、雨が多いかなど他の要因によっても塗り替えのタイミングは変わります。

また、屋根と外壁では、屋根の方が紫外線や雨風の影響などを受けやすいと言われており、同じ塗料を使用して塗り替えを行っていたとしても、メンテナンスの時期が異なる可能性があります。

耐用年数はあくまで目安として、実際の状況を見て判断することがとても大切です。

屋根・外壁の劣化状況のチェック方法

屋根と外壁それぞれで注意すべき劣化症状には以下のようなものがあります。

●屋根の劣化症状

全体的に色褪せがみられ汚れが目立つ

カビやコケが発生している

部分的に錆がみられる（金属系）

釘やビスが浮いている

棟板金が浮いている（反りがみられる）

屋根材の一部にひびや欠けがみられる

雨漏りが発生している

●外壁の劣化症状

水の弾きが悪くなる

全体的に色褪せがみられ汚れが目立つ

チョーキング現象が起きている

塗膜に膨れや剥がれがみられる

小さなひび割れが見られる

部分的に錆がみられる（金属系）

雨漏りが発生している

シーリングにひび割れや変色がみられる

これらのうち、塗装が必要（または塗装によってある程度回復が可能）表面の塗膜ではなく外壁材や屋根材自体のひび割れや浮きなどが起きている場合には塗装では修理することができず、部分修理などが必要になります。また、雨漏りしている場合にも同様に表面の塗装では対処しきれないため、張替え工事や葺き替え工事が必要です。劣化が進行してしまうとそれだけ大きな工事が必要になりますので、何か症状がみられた場合には早めに修理を検討することが大切でしょう。

屋根と外壁を同時に塗装するメリット・デメリット

続いて、屋根と外壁の塗装を同時に行うことのメリット・デメリットをご紹介します。

同時塗装のメリット

同時塗装するメリットとしては、

①費用が安くなる、

②依頼の手間が少なくて済む、

③デザインに統一感を出しやすい

という３つが主に考えられます。

①費用が安くなる

費用が安くなる理由としては、塗装の際に必要な足場の設置が１回で済むためです。高所作業である塗装工事には足場の設置が不可欠で、３０坪前後の家であれば通常は１回設置するのに２０～３０万程度の費用が掛かります。

屋根塗装で一度足場を設置し、二年後に外壁の塗装も必要になりもう一度足場を設置するとしたら、当然２回分の設置費用が掛かりますが、屋根と外壁を同じタイミングで塗装すればこの費用が一回分で済みます。

②依頼の手間が少なくて済む

業者を探して依頼をし、現地調査、工事の打ち合わせ、日程の調整などを行うためにはそれなりに手間がかかります。業者探しなどは最も難しいため、一か所の業者に依頼してしまった方が気持ち的にも時間的にも負担が少ないかもしれません。

一度に外壁と屋根を施工してしまえばこういった手間を少なくすることができます。

③デザインに統一感を出しやすい

屋根と外壁を同じ業者に依頼すると、デザインの統一感などを出しやすいことが考えられます。もちろん別々に施工した場合に統一感が出ないのかというと絶対にそうということはありませんが、一緒に施工すれば打ち合わせもまとめて行うことができ、別々に施工して想像していたイメージと違っていたなどということも少なく済むでしょう。

また、同時に塗り替えを行えば家のイメージが一気に新しくなるというメリットもあります。

同時塗装のデメリット

同時に塗装を行うデメリットとしては、①まとめてお金を用意する必要がある、②業者選びが難しい、③工期が長くなる、④屋根と外壁の劣化状況が同じとは限らない、などが考えられます。

①まとめてお金を用意する必要がある

足場代が１回分で済むことからトータルでの費用は安くなりますが、屋根と外壁を同時に施工するためにはどちらか片方を施工するよりも高額の費用を一度に用意しなければなりません。

大まかな目安ですが、屋根の塗装だけなら50～100万程度、外壁の塗装だけなら60～120万程度であるのに対して、同時に施工した場合には100～200万円程度の費用がかかります。

②業者選びが難しい

同時施工するためには当然業者選びは慎重に行う必要があります。屋根と外壁の両方をしっかりと施工できる業者というのはどちらか片方だけができる業者に比べて数が少ない上に、一般の方にとっては技術のある業者かどうかの判断が難しくなります。屋根と外壁どちらも施工できるといっている業者の中には、外壁も屋根もしっかりと実績がある業者以外、普段は外壁をやっていて屋根も一応は対応できるという業者、ほとんど外壁しかやったことがなく屋根の知識はあまりないという業者など様々なタイプが考えられます。

同時施工の業者選びの際には、実績などを一層丁寧に確認する必要があるでしょう。